【読書日記】USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?森岡毅)」を読む。USJの業績をV字回復させた立役者である著者のこれまでのビッグヒットの舞台裏とアイデア創出のフレームワークがまとまった本。非常に面白く、あっという間に読了。


イデアを生み出す前に、考えるべきアイデアの必要条件は何かを徹底的に考え、考えるべき領域を絞り込む、という「アイデア創出の基本姿勢」は、決してクリエイティビティに頼ることがアイデア創出ではないということを改めて教えてくれる。左脳を徹底的に駆使することもビッグヒットの重要な要素だということだ。


でもやはりこの本を通じて感じたことは、現場への落とし込み(エグゼキューション)の大切さと、それを可能にするための個人の「スタイル」というものがとても重要だということ。実は著者である森岡氏とは15年ほど前にリクルーティングのプロジェクトで日本全国を一緒に回った仲間でもあり、よく知っているのだけれども、彼の個性やスタイルというものがかつてよりも研ぎ澄まされ強烈さを増している事はこの本の中からビシビシ伝わってくる。誰もが模倣できるティップスも確かにあるけれども、彼でなくてはいけなかった事もたくさんあるんじゃないかな、と思った。


スキルもいいけど、それ以上にスタイルが重要。そんなことを感じた。