【読書日記】知の武装

知の武装: 救国のインテリジェンス (新潮新書 551)(手嶋龍一・佐藤優)」を読む。


日本屈指のインテリジェンス二人による対談。テーマはアメリカ、ロシアを含めた日中韓朝台の東アジア情勢、および日本のインテリジェンス復権について。鋭い切れ味で普段目にするニュースの深層を切り刻む。マスメディアの情報では報じられない本質をあぶりだしていて非常に興味深い。


特に印象的だったのが、安倍総理に対するオバマの評価。ニュースや新聞で報じられるほど高くはないという指摘。中国牽制のための同盟国ではあるものの、その歴史観や米中関係への影響という観点で不安要素の一つであるというのは危機感さえ覚える。その他北朝鮮の核開発によって、日本を含む周辺国の核保有の可能性についても合理的に解説していて参考になる。


今後もこの二人によるケミストリーには大いに期待したい。