「佐村河内氏・小保方さん問題」があぶり出したストーリー消費社会の現実(ダイヤモンド・オンライン)

この3連休、皆さんはどのように過ごしましたか?僕はマラソンの練習とホームパーティとと、非常に充実してました。オン・オフの切り替えを大事にして、年度末の多忙な時期を乗り越えたいと思います。


さて、今日はダイヤモンド・オンラインに興味深い記事が乗っていたのでご紹介。ストーリーを消費する現代における面白い視点です。
「佐村河内氏・小保方さん問題」があぶり出したストーリー消費社会の現実


佐村河内氏、小保方博士はひとつのサンプルに過ぎず、この現代社会における僕らの情報発信・摂取のあり方全体の問題です。著者いわく、ネット社会で個人が「営業パーソン」となる時代においては情報の量は非常に多く、その中で浸透する情報というのは、質よりも拡散力によって決まるというもの。その拡散力の源泉となるのがストーリーであり、それも誰にでもわかる点をつむいでいるストーリーである、というもの。


確かにクラシック音楽も科学も理解するにはそれなりのリテラシーがいるし、以前においても郵政民営化も、昨日の大阪都構想もそれなりの知識がないと是非を議論することは難しい。その中でそれなりに世間に浸透しているのは、本質とは別のわかりやすさであり、困難を抱えながらの被災地支援だったり、スーパー科学者の生活臭漂う意外な一面だったり、抵抗勢力と刺客の対決だったりと、どちらかというとその側面で盛り上がってきたのは事実であります。


おそらくですが、佐村河内氏も小保方博士も、まさかあんな形で自分が取り上げられるとは思わず、まさかこんなに多くの人がストーリーに共感するとも思わず、結果としてまさかこんなに多くの人が、こんなに激しく「裏切られた」と感じるとは思っていなかったのでしょうね。アンコントローラブルな世界に突入してしまった感があります。


でもこれって僕らにも潜んでいるリスクのような気がしますね。ちょっとした自分のコメントが世間の興味のあるところだけピックアップされて、ほかの情報とリンクして「共感するストーリー」になって、別の面から突っ込まれて「裏切られた」と怒りが振ってくる・・・そうならないためにはどうしたらいいのか、自分の情報発信の仕方について考え直すときがきたようです。