ファーストリテが米Jクルー買収検討、韓国企業も関心(ロイター)

今日から新しい生活が始まります。就業時間が決まっている生活をするのは本当に久しぶり。適合できるかどうか不安ですが、このチャンスをしっかりとつかみ取りたいと思います。


さて、今日はファーストリテイリングが米国衣料ブランドのJ.クルーを50億ドルで買収するかも?というニュースが飛び込んできたのでご紹介。
ファーストリテが米Jクルー買収検討、韓国企業も関心


ちょっと気になったので事実関係をまとめてみました。

  • Jクルー自体は1947年創業だけれども、1983年に上位中流階級向け通販カタログ「Jクルー」でブレイク。
  • その後は1989年にマンハッタンに実店舗がオープン、その後は大規模に店舗展開。日本でもレナウン伊藤忠がJクルーを展開(現在は契約解消)。
  • 現在の株主であるTPGキャピタルは、Jクルーがまだ小さかったころに投資を行い、2003年ギャップを解任された敏腕経営者をJクルーに招聘、その後業績が飛躍的に伸び、2006年に株式公開してエクジット済み。
  • ところが2010年TPGキャピタルがJクルーを30億ドルで再度買い戻し。理由は株価的にも割安なので、まだまだ大きく伸びると判断したようです。Jクルーが業績不調というわけではなく、相変わらず業績は好調。この1年で売上を10倍に伸ばしたそうです。


そこにきてファーストリテイリングが50億円で買収するという報道。単純計算でIRR67%という驚異的な投資リターンです。確かにこの話がまとまれば、TPGの読み通りということですね。素晴らしい投資パフォーマンスです。


ポイントはファーストリテイリングがJクルーを買収する意義ですね。ざっと見たところターゲット層は違うし、オペレーションに相乗効果が強くあるわけでもない。確かにアドオンで業績は乗っかってくるかもしれませんが、それが果たしてベストな買収候補なのか、ちょっと僕には情報も足りないので良くわかりません。ファーストリテイリング社の経営チームの能力からするとそんなことはないと思いますが、TPGの思惑にまんまとはまらなければいいなと思うのですが・・・経緯を見守りましょう。