現状をバブルと見る人は「分かっていない」=アンドリーセン氏(The Wall Street Journal)

2013年暮れからはほとんど読書ができなかったのですが、2014年というひとつの区切りでまた再開。やっぱり先人の知恵の恩恵を受けるという点で読書は優れてる。年間150冊は読みたいと思ってます。

さて、WSJの記事が面白かったのでご紹介。ネット界の著名ベンチャーキャピタリスト・アンドリーセン氏へのインタビュー記事です。現在の”ベンチャーバブル”をどう見るか?90年代と何が違うのか?失敗は良いことか?といった興味深い質問に対する自説を展開しています。

【現状をバブルと見る人は「分かっていない」=ネット業界先駆者 】

参考になる点は多くあるのですが、ここではひとつだけピックアップ。
途中で「多くの企業が資金を獲得しているが、事業に失敗する企業が多いのも避けられない。シリコンバレーでは、失敗は良いことか、それとも悪いことか」という質問があるのですが、これに対するアンドリーセン氏の回答が興味深い。

プロテスタント信者としては、失敗は悲惨で回避すべきものであると思うと前置きしたうえで、失敗のプラス面を熱く語ってます。曰く「失敗があなたのキャリアを終わらせることはないということだ。失敗は、あなたがその分野でもう終わった人になるという恥の印ではない。それは世界の他の多くの地域でもそうだ。シリコンバレーでは、失敗は価値ある経験をしたことを意味する」。

この時代において一番重要なのは「信頼」だと思っています。仮にプロジェクトが計画通りいかなくても、起業した会社をたたむことになっても、その過程において誠実に真摯に仕事に向き合い、アウトプットを生みだすべく取り組んできた姿勢や哲学自体が尊敬に値するものであれば、その後にその人と一緒に仕事をしたいと言う人は必ず現れる。失敗を恐れるのではなく、信頼を積み重ねられないことを最も恐れるべきだと僕は思います。