■2012.12.19

おはようございます。鷲巣です。昨日から朝ラン復帰。寒いですけど体を動かすとやっぱり気持ちがいいですね。

さて、久々のファイナンスネタ。昨日発表のニュースで面白いものがありました。サントリーHDの主力子会社であるサントリー食品インターナショナルが、来年夏の株式公開に向けて準備を始めたとのこと。
http://www.suntory.co.jp/news/2012/11637.html

サントリーといえば日本における非上場の雄のような会社でしたが、海外展開を加速するためのM&Aを積極的に行っていくための資金調達方法にバリエーションが欲しいということが、どうやらこの意思決定の背景にあるようです。これまでもサントリーは海外企業のM&Aを積極的に行ってきましたが、どうしても社債や融資による資金調達に頼らざるを得ず、すでに負債比率が高かったとか。確かにこの方針変更であれば、資金調達方法が多様化していきますね。

ただ個人的に気になることが一つ。そんなに古くない話ですけれども、サントリーHDはキリンHDと合併話が持ち上がり破断した過去があります。その理由として取りざたされていたのが「コーポレートガバナンスの見解の違い」、つまり非上場のサントリーにとって、キリンのような上場企業の論理というものが理解できなかったということがあったようです(詳しいレポートは、下記記事参照。良記事です)。
キリン・サントリーの統合交渉破談に見る『変われない日本的経営』の本質(globis.jp)

戦略的な意思決定として株式公開を目指すというのは非常に合理的な決断だと思いますが、実際にそれを受け入れられる企業になれるのかというのは、興味深く見てみたいですね。

良い一日を!