■仕事で悩んでいる人へ

自分のキャパを超えた仕事を与えられて、アップアップになっている人へ。


確かに大変だと思う。毎日毎日、夜遅くまで、時には休日も仕事仕事・・・
そんな状況で人の言うことなんてあまり聞きたくもないし、素直にもなれないし、
ましてや余裕のある人から、更に自分に何かが降ってくるなんて「もういい加減にして!」と叫びたくなるかもしれない。


でも一旦外から自分を見てみよう。
自分を偉人になった気になって、客観的に見つめてみよう。
すると実はちっぽけなことで悩んでいる、ということが見えてくるかもしれない。


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かれこれ20年ほど前、まだ大学生だった頃、僕はアメリカンフットボールに夢中だった。
いわゆる「体育会」で、大学4年間のほとんどの時間をチームメイトと一緒に費やした気がする。
僕らのチームは当時2部リーグに所属で、1部リーグに昇格する事をひたすら追いかけていた。


残念ながら僕がチームに所属していた4年間で、1部に昇格することはかなわなかった。
しかしその後後輩たちが頑張って、ここ数年ずっと一部でプレーをしている。
優勝争いまでは行かなくても、結構いいところまでいった年もある。
一方リーグ戦全敗で2部リーグ優勝者との入れ替え戦に臨みながらも、しっかりと勝って残留をしてきた。


僕らのチームと彼らのチーム、明確なる差があったのか?



同じような環境でチームに参加し、同じような内容のスポーツをやっていて、(特に個人戦ではなく大人数でやるスポーツであればなおさら)それほどチームの技術力・戦術力に大きな差はない。
(と思っている。後輩の諸君は「違うよ、おっさん」というかもしれないが)
ただ、比較にならないくらい大きな差として、僕らと後輩達の間に横たわっている事がある。


それは「一流が当たり前である環境であるかどうか」だ。


一部リーグでもまれれば、プレーの標準値が上がる。
プレーの標準値が上がると、今の自分のプレー自体も厳しい評価となる。
結果として簡単には自分に合格点があげられなくなる。
すると、自ら積極的に満足するプレーを追求することとなる。
そのひとつひとつがつみあがると、1年もたてばチーム力としては明確な差として生まれてくる。
1部リーグに所属するチームが、リーグ戦で全敗したとしても簡単に2部リーグに降格しないのはそういうことなのかな、と。
2部だったウチのチーム出身で、その後強豪チームに進み、日本代表のキャプテンとしてワールドカップを闘った(それも優勝した)尊敬する先輩も、かつてお会いした時にこんなことを言っていた。


「優勝メンバーといっても、大学時代(=2部)のメンバーとそれほど大きく差があるとは思わない。でも、満足するレベルは明らかに違うし、高い。それが学生のチームと強豪チームの違いだ云々」(正確な表現はすっかり忘れた。が、こんな意味のこと)


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前置きが長くなったが、要は自分の仕事を「今までの自分の目線で見る」といっぱいいっぱいかもしれないが、一流の人間が客観的に自分の今の状態を見たときに、同じように苦しんでいるのかな?
自分が追い込まれているような被害妄想に取りつかれるかな?
ティーブジョブスだったら?オバマ大統領だったら?イチローが今の自分を見てなんて言うかな?
そんな偉人でなくても、尊敬する先輩や上司が見たらなんて言うかな?


自分の視点を高めるために、もっと外に出よう。尊敬する人を見つけよう。モノサシを大きくしよう。
そうすれば少しは今の環境も「なんだ、このくらい」って思えるかもしれない。
自分が思っているより、自分のやっていることは小さいことかもしれないよ。