■フレッシュドライフードNow!製造工場見学記(4) 〜「品質の良し悪しは、機械や設備ではなくて人」


(左から工場CEOのブライアン、鷲巣、ペットキュリアンCEOダン、品質管理担当エリック)


先日のブログで書いたとおり、この工場は療法食の製造委託から始まったメーカーであり、品質管理に関しては非常に優れていることはペットキュリアン社の創業者であるダンやロンも認めているところでもある。事実、この工場はHACCP認証もされているし、AIBのテストもパスしている。6名のメンバーで構成される品質保証チームもあり、製造工程に100を超えるチェックポイントを設け、1〜2時間単位で製造プロセスのモニターもされている。継続的に機械にも投資はされていますが、ただNature’s Varietyの製造工場に比べれば設備も古く、若干心配になることもあったのでダンとこの工場のCEOであるブライアンに「品質管理において最も重要なことは何か?」と聞いてみた。


するとダンもブライアンも、口をそろえて「機械や施設が重要なのはもちろんだが、その出発点になるのは人の品質に対する取り組み姿勢や意識である。意識があってこそ、機械や施設を整えようと思い、仕組みや組織を整備しようと思う。逆にいえば、どんなに最新式の設備であっても、携わる人間の意識が低ければ、求められる高度な品質基準は達成できない」とのこと。ペットキュリアン社がこの工場を製造パートナーとして選択したのは、設備の新しさではなく、ブライアンをはじめとする工場の人々の品質に取り組む姿勢だった、とも教えてくれた。


この工場では、新しく人が入ると、まずCCP(Critical Check Point:製造工程において最終製品に影響を与える重要なチェックポイント)についてレクチャーをし、品質に対する工場の取り組みについてブライアン自らが説明をするそうだ。その後現場のリーダーのもと、OJTが行われ、徹底的な品質管理の姿勢を植え付けられていくとのこと。


工場見学を終えて、その後具体的なトピックについて議論をしたが、ダンもブライアンも、日本の消費者が商品品質に対して非常に高い期待値を示すことを理解しており、またそれを達成することで全世界に誇れる商品ができるので、フィードバックがほしいとも言っていた。確かにこうした姿勢を持ち続けているということからも、プロフェッショナルとして事に臨んでいるな、と感じた次第である。