■フレッシュドライフードNow!製造工場見学記(2) 〜いざ、カナダ・オンタリオ州へ!

さて、このたび向かったのはカナダのオンタリオ州にある、ウォータールー(Waterloo)という小さな町。オンタリオ州の州都、トロントから車で2時間ほど西に向かったこの町に、当社が日本における総代理店契約を保有する「フレッシュドライフードNow!(以下、Now!と呼ぶ)」の製造を受託する工場がある。今回は伊丹から一旦成田に入り、エアカナダのトロント直行便で12時間、その後2時間の車での移動となるので、合わせて20時間ほどの移動時間となった。


今回の製造工場訪問の目的は大きく分けて二つあり、一つはNow!がどのような製造工程で製造され、品質管理がどのような体制でなされているのかをこの目で確認すること。そしてもう一つが、現在ColorZooが全社を挙げて取り組んでいる「品質管理」の取り組みに対して理解をしてもらい、よりお客様が安全・安心と感じてもらうための意見交換をすることだ。


■いよいよ製造工場へ
金曜日の朝、工場から車で10分ほど離れたところにあるBest WesternというホテルでNow!の販売元であるPetcurean社の創業社長、ダン・ヴァンルーエン氏と待ち合わせをし、一緒に工場に向かった。この日はダン以外にも、品質管理担当(最近入社したらしい)のエリック、輸出経理担当のシャノンと倉庫担当のバーバラの3名がここに来ていた。

Petcurean社はNow!とGo! Naturalという商品が特に好調で、前年比で+50〜70%の割合で成長している企業だ。スタッフの数はそれほど急には増えていないのだが、やはりかつてのこじんまりとしていた個人商店から会社へと脱皮する必要性をダンも考えており、エリックは新たに強化する分野としての「品質管理」の担当者として加入することになったとのこと。


工場に到着すると、その工場の共同CEOであるブライアン・クック氏が出迎えてくれた。製造工程の見学の前にオリエンテーションということで、この製造工場について話してくれた。


■製造工場のオリエンテーション
この製造工場は、1984年に創立されたペットフード製造を専門とする工場だ。創業当初は主に療法食の製造工場として活動を行っており、依頼主のメーカーから品質管理や製造工程の精度については細かく指示されていたそうで、その際の経験が現在も生きているとのこと。Petcurean社の創業者、ダンとロン・マイヤートの二人は、Petcureanを立ち上げる前はペットフードメーカーに勤務していた経験があり、ペットフードの製造工程については深い見識を持っていたわけだが、その二人をして「この工場はベストクラス」と言わしめるだけの製造工程管理を行っている。現在でもMedi・Calという療法食ブランド(ロイヤルカナンが近年買収した療法食ブランド)をはじめ、Petcurean社の商品を含め、200ほどのラインナップを作っている。

(工場の説明をするブライアン・クック氏)


実際に品質管理の基準であるHACCPの認証を受けているのはもちろん、数年にわたってAIB(American Institute of Baking)のテストにも十分なスコアで合格している。入口の壁にその認証プレートが飾られていた。

(壁に掛けられた品質基準をパスした証しの数々)


現在この工場を率いるのは、ケン・モーリーとブライアンの二人の共同CEO。今回私のために工場のガイドを務めてくれたブライアンは、もともとは品質検査部門のスタッフとして入社し、その後製造現場のリーダーや工場長を務めあげたのだが、この工場のオーナーが工場自体を売却しようとしていた際に、自分たちで会社を買取り、その結果として社長に就任することになったそうだ。


この工場は約90エーカーの土地の中に存在し、主に第一工程の設備と第二工程の設備とに分かれて建てられている。第一工程が、いわゆるフードミックスを作るまでの工程。その後ベイキングからパッケージングまでの、製品化の流れまでが第二工程にて行われている。第一工程と第二工程とは50メートルほど離れたところにあるため、いったん撹拌されたペットフードミックスは、この工場が保有する大型トレーラーにて搬送されることとなっている。

(第一工程の施設。左に見えるシャッターの奥が原材料受入庫であるが、その前でトラックは止められ、右側の2階部分で検査が行われる)


(第二工程の施設。左側に付けられたトラックは、原材料ミックスを納入しているところ。)


さあ、いよいよオリエンテーションを終えて、製造現場の見学だ。詳しくは次回に。