■セレンディピティ

最近「セレンディピティ」なる言葉が気になっている。


英単語でいうところの「serendipity」。wikipediaによると、セレンディピティとは「何かを探しているときに、探しているものとは別の価値あるものを見つける能力・才能を指す言葉」とのこと。大事な点は、単なるラッキーではなく、探し求める能力・才能であり、それは鍛えることができる、ということ。ただでさえ英単語が多いので、日本語でうまく説明したいのだが、直訳だと「洞察力」・・・う〜ん、なにか自分が感じ入っているニュアンスにはならない。よって、当面セレンディピティと呼ぶことにしよう。


さて、ベンチャーに限らず小さな企業の場合、保有する資産も少ないしパワーも小さい。機会をモノにして革新的に発展させようとするならば、小さなヒントを手繰り寄せ、それを形にする、まさに「セレンディピティ」があるにこしたことはない。ただし問題は「その能力をどうやって開発するのか?」ということだ。


なんとなく今感じることとしては。


1.まずは精神論。物事を見たときに、それを面白く発展させるにはどんな方法がありうるのか、ということをストイックに問い続けること。精神論とバカにすることなかれ。「できない」「無理だ」といった瞬間に思考停止に陥る。これがそもそもセレンディピティを開発する「資格」であり「入場券」のようなものだ。


2.自身のカバーする領域を広げておくこと。アイデアは無からは生まれない。既存の知識との融合や応用によって、ブレイクスルーが生まれた事例は事欠かない。自分のカバー領域が狭いのであれば、まったく異なるバックグラウンドを持つ人を呼んできて議論をするという多様性の持ち方もあり。


3.小さな失敗をたくさん繰り返すこと。考えるよりもやってみることで見えてくることは多い。やることは失敗すること。そしてその失敗から学ぶこと。それを臆さずできるようにしないと、気付きなどはないのかも。もちろん致命的な失敗にならないように、「小さな疑似失敗を繰り返す」レベルにとどめておくことが重要なのだが。


なんて、書いてみると偉く当たり前のことしかリストアップされていない。
当面のテーマとして「セレンディピティの鍛え方」について研究していくこととしたい。